後援会決起大会が開かれました。

もうすぐ1期目の任期満了を迎えます。1月14日、「本池涼子後援会決起大会」が開催され、私の1期4年間の議会活動の報告と、今後の決意をのべさせていただきました。以下、ご挨拶の内容を掲載して、報告とさせていただきます。

2019年2月に、みなさんから市議会に送り出され4年が経過しました。この4年間の活動を支えていただいた、後援会員のみなさまをはじめ、すべての方々にこの場をお借りして感謝申し上げます。

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この4年間をふりかえりますと、市議会議員としての活動は緊張の連続でした。どう考えればよいのか、判断に迷うこともありましたが、とにかく現場に足を運び実情を聞くこと、市民感覚を貫き「市民にとってどうなのか」を判断基準にしていくことを大切にしながら活動してきました。

人口が年間3500人以上のペースで減少し、高齢化が進む下関市では、みなさんの暮らしが年々厳しさを増しており、子育て世代から高齢者までみんなの生活をどのように守り支えていくのか、実態をつかみ、市民とともに真剣に議論していくことが必要になっています。本来であれば、市民の代表が集まった議会でもっとこうした問題が議論されなければなりません。

しかし、二元代表制の一翼を担う議会の実態は、そうした厳しい市民生活とはかけ離れたものでした。まず議会の中に入って見てきたものは、議会が行政のチェック機能を果たすどころか、市長をトップとする執行部を支えるただの追認機関であり、すべてが政党や会派のパワーバランスで動いていることです。

非常に情けないことなのですが、もっとも熱を注ぐのは、議長、副議長の選挙や常任委員会の委員長・副委員長のポストをだれが握るのかということで、それが決まりさえすれば議案については賛成マシーンです。なかには「われわれは市長の味方だから応援する」「反対なんてしない」と堂々という議員もいるほどです。「会派で賛成すると決まっているのでおかしいと思っても反対できない」という議員もいます。

野党側の議員についても、そうした体質をよしとし、ポスト争奪戦のかけひきに組み入り、「誰に投票したか」の功績を買われてポストの一部を分け与えられてきた関係です。無所属の議員が発言しようとしても、議会運営の根幹である「議会運営委員会」にも「無所属」ということを理由に入ることはできないし、「委員外議員」という仕組みを使って発言しようとしても否決されます。すべてが大会派優先で、現状に異論を唱える者については発言させないようにしていき、結果として、現在の体制を温存する仕組みが出来上がっています。

しかし、私の役割は、「いいことはいい、悪いことは悪い」と是々非々の立場を貫き発言していくことです。相手がだれであろうが、市民の代表として市民感覚を貫き発言していく。これは4年前にみなさんと約束したことです。初めは非常に勇気のいることでしたが、みなさんから怒りの声や励ましの声をたくさんいただき、長周新聞の先輩たちに支えられ、そうしたみんなの思いを背負って活動することができました。

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一般質問では、川中支所移転計画、小中学校のトイレや豊北中のスクールバス、学校給食などの教育問題、有害鳥獣被害、新型コロナ対策やワクチン接種など、市民のみなさんにとって身近な問題も多くとりあげてきました。質問を考えるにあたっては、一人でも多くの関係者のみなさんに会って実情を聞き、より普遍性のある詳しい内容をもって質問していくことで、問題の解決に向けて動き出した一面もあります。大きな会派に属して手にする「力」ではなく、より多くの市民の声を束ねて議会に届けていくことで、現状を変えていける「力」になるのだと確信を持てました。

さらに、市長による下関市立大学の私物化問題、市議会正副議長による公用タクシーチケットの不正使用の問題のような、一部の利害関係者が市民の公共財産を私物化し、地方自治を平気でゆがめていく問題についても、市民のみなさんのお力を借りながら追及を続けてきました。

タクシーチケット問題に関していえば、市議会の正副議長が私的な飲み会等の帰りに、本来「公務」の行き来にしか使えないはずの公用タクシーチケットを使って、夜遅くに帰宅していたという問題です。支出が多いときには月15万円もタクシー代が税金から支払われており、豊前田や唐戸の歓楽街から1万円近く使って自宅まで帰っていたのです。その実態については市民からの通報と、調査チームの調査、長周新聞の報道によって明らかにされてきました。

しかし、こうした使い方を議会内で正そうとしたところ、議会運営委員会で、タクシーチケットの取り扱いをしている議会事務局に対して「質問してはいけない」というルールがつくられました。責任を免れたい事務局と明るみに出されては困る当時の正副議長による提案で、議員が、市民から預かっている税金の使い方についてお金を使う側の執行部に対して質問できないようにするありえない内容です。このルールの違法性についても指摘し、現在、廃止を求めている最中です。

タクシーチケットが使いたい放題だったり、それを指摘しても「正しい使用だった」と開きなおったり、議場で質問しようとすれば法律を無視したようなルールが作られたり、当該議員から謝罪もない、返金もなされない。この地方自治もなにもない実態はなんなのか、と私もやりとりをしながら非常に悔しい思いもしてきました。しかし、この間のやりとりを通じてこれが下関市議会の体質そのものだと身をもって実感しています。ひと月54万5000円という高額な報酬のうえに胡坐をかき、その地位を守るために議会のなかでは馴れ合い、「おかしいことはおかしい」と市民感覚で発言する議員がだれ一人としていない。これが市議会の実態です。「議会改革」といっていますが、こうした問題一つ正せない議会が「改革」を語る資格はありません。

タクシーチケットの問題は、現在の市政の問題をあらわす一つの事例にすぎません。こうした問題を一つ一つ正し、あたりまえの感覚が通る議会にしていくことが、一部の利害関係者を利する市政ではなく、市民全体のために機能する市政に変わることにつながる一歩になると思っています。

この4年間、さまざまな問題を通じて、地域の維持や活性化のため、子どもたちのため、生活困窮者や高齢者など支援を必要としている方々のため、みんなの健康や命を守る安全な食や農業のために日常的にとりくんでおられる方々に多く出会いました。そうしたみなさまと意見交換できたことは、議員活動をしていくうえで大きな糧となりました。

下関市は全国よりも早い速度で少子高齢化が進んでいるうえ、現在の物価高やコロナの影響で、農林水産業、商工業、観光業、あらゆる産業が衰退し、分野によっては存亡の危機に立たされているものもあります。産業の衰退は市民生活の衰退に直結します。結果として、高校卒業、大学進学と同時に若い世代が市外・県外に流出し、生まれてくる子どもの数が年間1600人台になり、高齢化率が市全体で36%をこえるなど、衰退に拍車がかかっています。

切実な市民の実情を把握し、市民全体を救い上げていくための施策をおこなっていくことは市政の当然の責務です。それと同時に、市民間で横につながり、実情を共有し、みんなの声をつなげて下関をよりよい方向に変えていく、まともな地方自治を求めていく動きを作っていくことが大切になっていると感じています。そのために、他の地方自治体の実情を学び、それを市民のみなさんと共有し市政に届けることなど、活動の幅を広げていくことの必要性も感じています。

いうまでもなく、この4年間の議員活動は私一人でできたことではありません。議会のなかでは一人でも、一歩議会の外に出れば多数派であり、多くの市民のみなさんが声をかけて下さったり、ご自身の経験を教えて下さったり、行政と対峙していくために知恵を貸して下さったりと、さまざまなお力で議員活動を支えて下さいました。議会のなかで一人でも、確信をもって発言することができたのもすべてみなさまのおかげです。

みなさまに支えられてやってきた4年間の成果と教訓を生かし、2期目に向けた後援会活動を残りの期間全力で展開していきたいと思っています。そのことをお誓いし、挨拶といたします。

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