北浦さかなまつり in 特牛

本日15日、特牛の地方卸売市場特牛市場にておこなわれた「さかなまつり」に行ってきました!

鮮度抜群の北浦産の鮮魚や海産物を求めて市内外からたくさんの方々が来られ、会場はたいへんにぎわっていました。

売台にはサワラ、シーラ、コシナガなどの鮮魚やサザエなどの貝類、ちりめんや田作りなどのイワシの加工品などもありました。また場内ではイカ焼き、シーフードカレー、女性部のサザエ飯など、ニューフィッシャーを含む漁師さんたちが手作りのおいしい料理を振舞われました。

毎年おこなわれているさかなまつりですが、近年流通の変化や異常気象などで漁師さんたちをとりまく環境は厳しくなっており、今年はとくにイカが不漁だといわれています。特牛港はイカの水揚げ港でもありますが、この近海では揚がっていないため、特牛港には揚がっていないとのお話でした。

そういったなかで、北浦沿岸では若い漁師の方も入ってこられており、ベテランの漁師さんの指導のもとで頑張っておられます。漁師さんや仲買さん、加工業者さんなどかかわるみなさんが総出でこの祭りを盛り上げておられました。

祭りは今日だけですが、豊浦町、豊北町の沿岸部は昔から漁業で成り立っており、漁師さんたちが苦労してとってこられる魚はとても美味しいです。

下関屈指の漁業地域である北浦にぜひ足を運ばれてみてください。

 

大盛況だった「安岡マルシェ」に参加しました。

20日に5月臨時議会が終わりました。遅ればせながら、この間の出来事を少し報告します。

5月12日(日)に、安岡まちづくり協議会主催のマルシェ「カオスやストリート~安岡 海までぐるぐる大作戦~」に参加してきました。第3回目となる今回のマルシェでは、JR安岡駅前から国道沿いにかけての歩行者天国に、地元のお店や住民グループの26店舗が出展しました。私も店舗の一員として参加させてもらいました。

出店者を紹介しますと、地元のかまぼこ屋さんのやきちくわ、パン屋さん、醤油屋さんの子もちイカの醤油炊き、カフェ、コーヒー店、酒屋さんが飲み物を提供し、地元の病院のうどんや手作り豆腐、農家の野菜、市立大学や水産大学の学生さんの焼きそば・たこ焼き、地元住民有志による、女性グループのちらし寿司、お赤飯、綿菓子、安岡漁師のサザエ飯、朝採りのにーな、たこ飯、山菜おこわ、からあげ等等……おいしい食べ物が盛りだくさん!

また、手作りの可愛いアクセサリーや手芸品、雑貨、多肉植物などを売るお店もいくつか出店されていました。

さらに、海岸では、カヌー体験やマウンテンバイク、ハンモックなどが用意され、子どもから大人までが一日中楽しめる場所として終日たくさんの方が来られ大盛況となりました。

安岡マルシェは3回目ですが、毎回たいへん盛り上がっています。地元の人たちが企画し、自分たちの手で街を盛り上げていこうという熱意をもって毎回新しい工夫を凝らし、地元の人が大勢参加していることが賑わいの秘訣ではないでしょうか。プロでなくても、それぞれが心のこもった一品で来た人をもてなし、それを目当てにたくさんの人が集まってくる、マルシェに出店した店舗同士のつながりもでき、地場産業の振興にもつながっていく…その日限りでない活気に必ずつながっていくと感じます。

また、今回のマルシェでは、安岡沖洋上風力発電反対の署名のブースもありました。安岡沖洋上風力建設計画が浮上し、住民の反対運動が始まってすでに6年以上がたっています。この間に、設置者である前田建設工業が住民を訴えるいわゆるスラップ訴訟をしかけたり、生活の糧である海を守るために体を張ってたたかっておられる漁師さんたちに脅しがかかる動きも起きてきました。そのように地元住民の生活や意思をないがしろにする動きとたたかっている漁師さんや理不尽に「被告」とされている人たちを支えるために、マルシェでの売り上げ金を全額寄付する店舗もいくつもありました。私たちが参加したのもそのひとつです。

一企業の儲けのために住民の暮らしや命が脅かされるような理不尽が加わるなかで、地元にはそれを跳ね返す熱気があります。むしろ、そのなかで地域の魅力を再発見するという相乗効果も生まれています。このように若い世代や子どもたちに安心して暮らせるふるさとを残していこうというみんなの思いを束ね、まちづくりの輪を広げていくことがなによりも大切だと思いました。

 

道の駅阿武町が大盛況する理由とは

先日、道の駅阿武町に行ってきました。

安くて新鮮な鮮魚や野菜の品揃えが豊富で「行列のできる道の駅」と知られている道の駅阿武町ですが、噂に違わずこの日も大盛況でした。開店前から、若い人もお年寄りも列を作って入口に並んでいました。特にこの日はリニューアル5周年の日でもあり、平時の数倍もの客入りだったそうです。

買い物客で大賑わいの「道の駅阿武町」

圧倒的に人気なのは鮮魚。地元の奈古、宇田郷の漁師さんたちがとってきた新鮮な魚が破格の安値で売られています。お値段も、たとえば小アジ1パック(20匹)が80円~100円など超お買い得! しかも鮮度は抜群です。開店から10分たたずして第1弾は完売となり、その後、第2弾、第3弾と時間差で鮮魚が並べられます。青果も、ホウレン草、キャベツ、レタス、高菜、山菜、タケノコ、葉わさび、春菊、水菜、からし菜などなど、時期の野菜がもりだくさんです。

阿武町は人口3000人の小さな町ですが、この道の駅の魅力を知り尽くした人たちが、これほど町内外から集まっていることには驚かされます。

農林水産物のほかにも、食堂あり、スイーツあり、温泉と温水プール、芝生公園、そして美しい海。若者から高齢者、家族連れまでが長時間楽しめる場所です。

開店と同時に入店するお客さんの列

阿武町では、本年を「第一次産業再生元年」とし、町の基幹産業である農漁業にさらに力を入れていくそうです。少子高齢化の問題とかかわって、道の駅でも出荷者の高齢化の問題はあるといいます。しかし人口減少を食い止めるための並々ならぬ努力をされてきたこと、その効果が着実にあらわれていることに確信をもっておられ、「まだまだこれからだ」とおっしゃっていたのが印象的でした。

人口減少・高齢化といえば、下関も同じ問題を抱えています。とくに阿武町と同じ農漁業を基幹産業とする豊北地区や豊田地区では高齢化も深刻ですが、「どうにかしなければならない」という切実な思いがあるものの、個人の努力だけではどうにもできない現実があります。

人口減少を解決する糸口は、人を増やす努力のなかでしか見いだせません。その意味で、阿武町は町と住民が一体となって農漁業の後継者の育成に力を入れ、雇用を創出し、人口減少の問題に本腰を入れてとりくんでいます。下関の人口のおよそ100分の1しかない小さな町がこれほどの活気にあふれている背景には、「人が少ないから仕方がない」と諦めて縮小していくのではなく、過去と現在とを分析し、解決に向けて具体的な対策を講じ、それを住民と一緒にとりくんでこられていることが大きいのではないかと思いました。かつてない人口減少にどのように向きあうのか、その違いが決定的だと思います。人口減少が避けられないものと捉えて思考停止したり、外の力に期待するだけではなく、地域の魅力と強みを生かした努力によって再生の余地が十分にあることを教えられる視察でした。

地域によって条件の違いはありますが、成功例をしっかり学んで、下関ならではの解決策をみなさんと一緒に探っていきたいと思います。