JR山陰線の駅トイレを誰もが安心して使えるものに

近年、下関市の山陰側は観光に来られる方が増えています。代表的なスポットは角島や元乃隅神社(長門市)などですが、ほかにも農漁業地域ならではの美しい自然と豊かな食、歴史が多くあります。この山陰地域を南北に走るJR山陰本線は、そのような観光客の方々や、豊北・豊浦のみなさんの暮らしを支える重要な役割を持っています。利用者減少の問題はありますが、この地域になくてはならない重要な公共インフラです。

この山陰本線の各駅のトイレがあまりにも古く利用しにくいことが住民のみなさんのなかで問題視されています。トイレはあるのにトイレに行けず目的地まで我慢した観光客の方の話や、乗客がトイレを貸してほしいと駅近くの住民の方のところに頼みに来たという話もあります。最大の要因は、構造的な問題になりますが、汲みとり式であることです。仮設トイレのように水洗になっている汲み取り式ではなく、大きな穴が空いている、いわゆる「すっとん便所」です。阿川、粟野は建屋も古い木造で中は薄暗く、駅が無人になっていることもかかわって、利用しにくいというよりも近寄りがたいのが現状です。

下はその写真です。果たして、観光地として胸を張ってお客さんを招くことができるでしょうか?

(左上から時計回りに)長門粟野駅、阿川駅、特牛駅、宇賀本郷駅のトイレ

特牛、阿川、長門粟野の3カ所については、以前JRがとり壊そうとしていたそうですが、「駅利用者にとってトイレは必要」と住民のみなさんが訴え、JRは市に無償譲渡しました。その後は市から委託を受けた神田・阿川・粟野の各振興協議会が清掃をおこなってくださっています。

住民のみなさんからは、「普段から山陰本線を使う高校生たちのためにも、駅は綺麗でトイレも気持ちよく使えるものでなければいけない」「駅に降り立った観光客が、トイレに入って使わないまま出てきたりしたこともあったが、これではいくら観光地として宣伝してもだめではないか」といった声が聞かれます。全国でも有数の花火大会として知られる「ほうほく夏まつり」には、毎年数万人の人が来られますが、このときも阿川駅を利用する人は多いです。浴衣の女性が困っている様子を知っている人からも心配の声が寄せられています。

JR山陰本線を利用する人が使うトイレであり、本来ならJRが責任もって整備しなくてはならないと思います。新築した下関駅や長府駅には市からも多額の税金が投入され、駅ビルに市の施設を入れることで定期的な収入を得ています。それと比べ、山陰本線沿線の駅の扱いはあんまりではないでしょうか。利用者の少ない路線だから我慢しなければいけないのでしょうか。みなさんが望んでいるのは豪華なトイレでなく、安心して利用できる「普通のトイレ」です。

「みすゞ潮彩号」に続き、下関市・長門市・萩市が連携した観光列車「○○のはなし」や、トワイライトエクスプレス・瑞風も通過する山陰本線です。地域に住む人々が安心して利用できる施設であることが、訪れた人たちに気持ちよく楽しんでもらい、リピーターを増やすことにも繋がります。観光PRをする前に玄関口である駅のトイレの整備をしてほしいと思います。

 

あるかぽーと開発計画のホテル事業者に星野リゾートを選定

下関市は3月30日、あるかぽーと・岬之町地区のウォーターフロント開発計画のなかのホテル誘致事業について、優先交渉権者に長野県軽井沢に本社を置く星野リゾートを選定しました。

4日に建設消防委員会が開かれ、港湾局から民間事業者公募についての報告がありました。

市は昨年11月に事業者の公募をおこない、星野リゾートと地元のグランドホテルの2社が参加し、今年2月28日に審査委員会(定量評価委員会、定性評価委員会)にプレゼンとヒアリングがおこなわれ、委員による審査・評価の結果、星野リゾートが選定されました。

ホテル事業が展開されるのは、あるかぽーとの「はい!からっと横丁」の隣の、広さ約1・8㌶の埠頭用地です。建設されるのは若年のファミリー層などをターゲットにした民泊型の「OMO(おも)」ブランドホテルで、地上14階、客室数186室、平均客室単価は1万3000円となっています。

(星野リゾートが提出したイメージ図)

宿泊客の飲食については、社員がゲストを街に案内するほか、デッキテラスやバーべキューキッチンも利用できるようになっています。また食品加工・提供をおこなうセントラルキッチンも建設する予定です。下関市内はもちろん近隣にもないホテルですが、地元から要望の強かったとされる大型の宴会場や会議室は備えていませんでした。

資金・収支計画については、「ファンドから出資を受け、運営開始から一定期間経過後にリート等に売却。賃借して営業を継続する」となっており、「投資商品」として運用されることになります。市は用地を貸付けることにより、年間約3140万円の賃付料収入を見込んでいます。

一方、もう一社のグランドホテルが提案したのはフルサービスホテルで、地元から要望があった会議場などの設備がありましたが、あるかぽーとB地区においては星野リゾートに決まったため、市はグランドホテルの提案したホテルについては他の場所での建設を働きかけていくそうです。

市と星野リゾートは今月中に基本協定を締結を予定しており、今後は秋ごろに事業契約の締結、来秋に賃貸借契約締結・着工、2023年の開業を目指しています。

ネームバリューのある大手ブランドではありますが、採算性次第では運営者が変わり、当初の計画から大きく変動する可能性もあります。関門海峡を望む一等地がどのように推移していくのか、多くの市民が願う方向に向かうのかどうか、注目していきたいと思います。

 

 

新六連丸の就航式に参加しました。

下関本土と六連島を繋ぐ市営渡船「六連丸」の新造船の就航式が28日に竹崎桟橋でおこなわれ、建設消防委員会として出席しました。

六連丸は、本土と人口約90人が暮らす六連島を繋ぐ唯一の公共交通で、島民をはじめ観光客など年間約1万5000人が利用しているそうです。

就航式で自治会長さんが述べられていましたが、学校も、病院も、コンビニもないこの島で暮らしていくためには、渡船の存在がかかせません。新たな六連丸は佐世保市の沖新船舶工業によって建造され、長さ24・4メートル、幅4メートル、総トン数19㌧で、アルミニウム合金製となってたいへん軽量だそうです。

大きさや定員はこれまでと同規模ですが、高齢者なども安心して乗ることができるようバリアフリー仕様になっています。市民生活に欠かせない足として、新たな六連丸の活躍が期待されます。