12月議会の一般質問について報告します。

遅くなりましたが、一般質問での執行部とのやりとり(要旨)の文字起こしを掲載します。

■旧郡部の教育環境について

本池 下関市の旧4町では少子高齢化が急速に進んでおり、児童数の減少による学校の統合が進んでいる。平成18年4月に町内の4つの中学校が統合し豊北中学校が開校し、その後は二見小学校、田耕小学校、神田小学校、神玉小学校が閉校となって滝部小学校に統合し、来年度から残る角島、阿川、粟野の3小学校が閉校し、滝部小と統合して豊北小学校が開校する予定だ。地域の核であった小学校までがなくなることに地域のみなさんの不安は計り知れませんが、数少ない子どもたちがよりよい環境で学べるようにと見守っておられる。こういったなかで心配されている問題の一つが登下校時「足」だ。まず、現在の滝部小学校の送迎体制と来年度からの豊北小学校の送迎体制について説明してください。

竹内教育部長 令和元年度は4台で4路線を運行している。令和2年度は阿川、粟野、角島、滝部の4校が豊北小学校に統合することにともない3路線を追加し計7台で運行する計画だ。

本池 校区が広域となることから、安全面にはとくに緊張感をもってあたらなければならない。中学校はどうか。

竹内教育部長 豊北中学校に関しては令和元年度は4台のスクールバスで4路線を運行しており、公共交通機関を利用する角島神田地区の生徒については遠距離通学費を支給している。令和2年度も今年度と同様。

本池 角島・神田地区の子どもたちについては開校以来スクールバスがなく、路線バスを使って登校しているが、なぜこの地区だけがスクールバスがないのか。

竹内教育部長 合併前の豊北中学校建設にさいし豊北中学校統合建設委員会が設置され、当時の豊北町長の諮問に対する答申において既存の公共交通機関が利用できる地区は、それらの機関の理解と協力を得て利便性の向上をはかるとされ、統合中学校開校準備委員会においても答申を尊重しブルーライン交通を利用することを決定している。

本池 来年度からの豊北小学校の開校とかかわって子どもたちの送迎体制に焦点があたるなかで角島・神田地区の保護者の方々からスクールバスを走らせてほしいとの切実な要望を耳にしている。なぜそれほど強い要望があるのか想像されたことがあるだろうか。まず朝は角島の子どもたちが乗るバスは一本しかなく、始業に対して早く着きすぎてしまう。しかし帰る便はもっとも遅い。夕方に豊北中学校から「角島・島戸行き」のバスが出るのは16時29分と18時26分の2本。部活終了時間は通常が17時30分、暗くなるのが早い冬時間は17時。開校当時は18時26分のバスでは遅すぎるので乗ってはいけないとなっており部活をほとんどしないまま16時29分のバスに乗っていたそうだ。しかし、中学生になって部活をしたいのはあたりまえだ。しかし18時26分のバスには乗ってはいけないとなると、保護者が迎えに行くしかない。今は18時26分のバスに「乗ってもいい」となっているようだが、そうなると冬時間は部活の終了から1時間半も学校でバスを待たなくてはいけなくなっている。路線バスなのでスクールバスよりも乗車時間が長く、最終の角島に着くのは19時20分ごろ。そして翌朝は再び6時ごろには起きなければならない。この現実に間違いはないか。

竹内教育部長 最大1時間26分待つことになるのは事実。

本池 なぜこのような実情があることを知っていながらスクールバスを走らせることができないのか。合併時のとり決めは13年以上も前の話だ。山陰本線のダイヤ改正などにともなってバスの時間もかわってきており、朝に乗る便も早くなっているそうだ。冬場の部活が早く終わる理由は暗くなるのが早いからで、一時間半も待たせるというのは防犯面から見ても問題があるように思う。ある女の子の保護者にお話を伺ったところ、「子どもが中学校に上がって初めて迎えに行ったとき、学校には子どもが一人しかいなかった。学校はもう真っ暗で、暗い図書館に向かって名前を呼ぶと、先生が出てこられ、近くにいると思いますといわれて案内してもらったのだが、今の時代に女の子を一人で待たせてなにかあったらどうするのかと思った。朝は早く出なければならず帰りは帰りたくても帰ることができない。角島の子どもたちは今、通学だけで一生懸命だ」といわれていた。別の保護者は「子どもが帰ってくる夕方時刻はみんな仕事中。角島から滝部までだと往復で1時間はみないといけない。正直一番忙しい夕方に時間を拘束されるのは厳しい」と話されていた。夕方5時ごろから約一時間、やるべき仕事をおいて子どものお迎えのために車を走らせなければならないことがどんなに大変かはわかると思う。迎えに行ける親ばかりではない。角島は漁業を生業にしている家庭も多く、夕方は漁の準備だったり海の上だったりする。一時間半暗いなかで待たせることがわかっているのに「今日はお迎えに行けないからバスで帰ってきてね」と子どもにいわなければならない保護者の立場にもなって考えてほしい。先日夕方の豊北中学校に行ったさい、バス停で中学生が何人も待っており、部活動のあとなので「おなかがすいた」といっていた。1時間半あれば、帰宅したあと晩御飯までのあいだに一食分ぐらいの間食をしているような成長期の子どもたちが空腹のまま暗く寒い学校で待っている状態だ。家庭勉強の時間も少なくなってしまう。このような実態は大人の力で早急に解決してあげるべきだ。一番の要望は角島・神田に新たに中学生用のスクールバスを手配することだ。まず、小学生との混乗という案も含め、中学生をスクールバスに乗せることをこれまで検討されたことはあったのか。

竹内教育部長 平成28年度に29年度~31年度の3年間について路線再編について検討した。36年度まで検証し乗車可能人員、通学時間等を考慮した結果なかなか運行は難しいという結論に達したと聞いている。

本池 乗車人員の部分について詳しくのべてほしい。

竹内教育部長 平成34年度から36年度にかけてはスクールバスの利用者数が増加し、今の29人乗りのマイクロバスでは乗車できない生徒が発生するということから、運行路線を組み替えても現状の体制ではやっていけない。

本池 この間行政の方と話すなかで気になったのだが、多いから乗れないのではなく、今いる児童生徒を安全に送迎する体制をどうするのかを考えるのが教育行政の仕事ではないか。人数が多いのがバスを出せない理由とされたら元も子もなく、「少なければよかったのか」という指摘がされているのも当然だ。実際の中学生の人数に対応してスクールバスを出すことが大前提の要望だが、今の状況を早急に解決させるためにも2つ目の案として帰りの便だけでもスクールバスを手配することはできないか。たとえば、小学生の送りが終わったあとの空いているバスや、中学校スクールバスでも田耕線などは戻るのが早いようなので、これが角島方面に行くことはできないか。

竹内教育部長 現在はシルバー人材センターと人材派遣の形態で契約し運転手を確保している。しかしシルバー派遣は週あたりの勤務時間に制限があり運行便数を一便増加するとなると勤務時間をこえることになり、派遣人員を増やす必要があるが、豊北町ではシルバー人材の運転手の確保すら難しい状況がある。中学校の田耕便については場合によっては往復一時間と想定されており、結果としては出発時間は路線バスとほぼ同じ時間になってしまう田耕便の利用についてはあまり現実的ではない。

本池 (できない理由は)小学校のスクールバスか中学校の田耕線を利用するにはシルバー人材センターの人材をもう一人確保しなければならないので困難という点と、時間が大して変わらないという二点でよいか。

竹内教育部長 その通りだ。運転手の確保ができるかどうかという問題になると思う。

本池 田耕便についてだが、発車時刻は17時20分になっているが実際は部活が終わったら早めに出ており20分まで待っていることはあまりないようだ。18時頃には帰ってきているし、それからさらに26分間待たなければならない角島の子たちを考えると人手さえ確保できれば可能なのではないか。実際を見て考えていただけたらと思う。
そして3つ目の案として、路線バスの時間の見直しを検討するということがある。これは教育委員会だけでは対応できないので都市整備部交通政策課やバス事業者も一緒になって考える必要があるのではないか。教育委員会と都市整備部などの関係部局、事業者、保護者が一緒にこういった問題を検討する場はこれまでもったことがないとのことでしたので、相互に意見交換をし、できることとできないことを話しあい、一方で唯一の公共交通であるバス路線がなくなることのないようみなで考えることも一つの手段だと思うがどうか。

佐々木都市整備部長 角島・神田地区の中学生の待ち時間の短縮や利便性の向上については、路線バスを一般の方方が利用されている点や、夏期と冬期で部活動の終了時間が異なることなども勘案しながら今後教育委員会等の関係者や交通事業者と協議を進めていきたい。

本池 子どもたちのためにもぜひお願いしたい。最後の提案になりますが、これまで述べてきたような対応ができるまでの対策として学校での長時間の待機がある限りは、バスを待つ間の大人の目が必要だと思う。教師の働き方が問題になるなかで、下関市ではバスの関係で教師が早く来たり遅く帰ったりということが起きている。これは時代と逆行しているといわざるをえないので、当面のあいだの対応として検討してほしい。この質問にとりくむにあたり、関係者の多くのみなさんがいわれていたのがスクールバスの「抜本的な見直し」だ。これまで何度も角島・神田の子どもたちのスクールバスをめぐっては関係者のみなさんが心配し、検討を重ねてこられている。しかし、今ある路線やスクールバスへの付け足しでは対応できないところに来ているようにも感じる。子どもたちが安全に学校に通えるような体制をみんなでつくりなおすことが必要な時期になっている。これは角島・神田の子どもたちだけでなく、通わなければならない学校がどこになろうとも共通する問題だ。下関市として義務教育課程の子どもたちの教育は責任をもっておこなっていく立場を明確に示す機会でもあり、そのことは同時に、保護者が安心して働けることを保障するものでもある。とくに学校統廃合により校区が広域になる旧郡部では今後豊北と同様の問題が生じてくると思うので、同じように考えなければならない事態を迎えることもありえる。統合するだけでなく、子どもたちの教育環境について絶対に手を抜かない、それが学校を統合する側の責任だ。蓋井島などの離島や僻地の子どもたちには中心部の一人当りの何倍もの予算がかかるという話も出ますが、そういう計算をするよりも、どの地であっても下関の子どもたちが安心して成長していける環境をつくっていただきたい。

■有害鳥獣被害について


本池 下関市は平成17年の合併により広大な農地を持つ自治体とった。下関市の第一次産業の生産額のうち農業が65・5%をしめており、下関にとって重要な産業であることがわかる。その農業を支えておられる農業者の方々のなかで必ずといっていいほど出てくるのが有害鳥獣被害だ。高齢化しても体が動くうちは農業を続けようと頑張っておられる方々に対し、その気持ちを萎えさせるかのように、シカ、イノシシ、サルなどの野生鳥獣が田畑を荒らし、それが引き金となって農業をやめてしまった人も多い。ここ10年の下関市の有害鳥獣による農業被害額は、平成20年度の被害額が1億2274万2千円で、10年後の平成30年度は1億4045万5千円と、10年たって再び増える結果になっている。この金額はJA共済などへ農作物被害の報告のあったものについてをまとめたものだそうで実際はこれよりもずっと多いと考えられる。


 一方で農家戸数はどうか。農林業センサスによると、下関市の総農家戸数は平成一七年の5946軒、平成27年には4581軒となっており、10年間で1365軒減っている。減り方そのものもすさまじいが、先の被害額とあわせてわかるのは農家一軒あたりの被害額が相当に増えているということだ。

以前にも増して有害鳥獣被害が起きている実情にあわせた対策をとっていく必要があるのではないか。農家のなかでは「もっとも美味しい収穫直前ものをとっていった」「新芽をすべて食べられた」などの被害に関する話がどこにいってもいわれており、野菜をつくる前にまず作物を守る対策からしなければならない。その費用だけでも少々ではないが、高齢の農家では頑丈な柵をつくることも難しく、動物たちは弱い部分を見つけると壊して入ってくる。道の駅に出荷していたが植えても植えてもシカに食べられてしまうので作付けを止めたという方もいた。このような農業生産の障害になるものを解決しなければ、下関市の農業の衰退に歯止めがかからず、そのことは市場や小売、観光など関連する産業へ影響を広げていくことになる。まずこのような有害鳥獣被害に対し、市として現状どのような対策をとられているのか。防護、捕獲の観点から説明してほしい。

岡本農林水産振興部長 おもな対策としては、進入防止柵などによる農地を守る防護 、有害鳥獣を駆除する捕獲の両面からのとりくみをするとともにみのりの丘ジビエセンターを設置している。防護柵の予算を国に要求し、昨年度は前年度に比べて3倍の予算を確保した。捕獲についてはサルの被害が大きくなっていることから大型捕獲柵を豊田・豊北に設置している。

本池 農家や捕獲に携わる猟友会の方々にもお話を聞くなかで「みのりの丘ジビエセンター」が捕獲を支える施設としてもっと機能できる可能性があるのではないかと思った。まずこの施設の設置目的をおねがいします。

岡本農林水産振興部長 先ほども申したが有害鳥獣をおこなう方々の負担軽減と捕獲意欲の向上のために設置し、指定管理者により管理運営をしている。

本池 負担軽減と意欲の向上ということで有害鳥獣被害の削減を支える目的が第一だ。そして運営は最初から市内の食肉業者が指定管理者として管理運営しておられる。関係者の方々に聞いたところ、この施設をめぐってはまだいくつかの課題があるようだ。しかもそれは民間でどうにかなるものではないと思うので、設置者である市に有害鳥獣被害対策としてしっかりと向きあっていただきたい。とかく「民間のことだから口出しができない」という立場をとったり、問題が起きたときに初めて動くという評価があるのも事実で、行政としての日常的かかわりと今以上のサポートが必要ではないかと思う。ジビエセンターの過去6年の処理頭数はどうか。

岡本農林水産振興部長 平成25年595頭、26年度546頭、27年653頭、28年度873頭、29年度719頭、30年度708頭。

本池 初期に比べると処理頭数が上がっていっているようがだ、たとえば平成30年度で見ると年間捕獲頭数(シカ・イノシシの合計)が4,248頭なのでセンターに回ってくるのは約17%だ。まだまだ猟師が自力で山に埋めているものがあるということだ。捕獲を担っておられる猟友会の方からの切実な要望として「もっとセンターに捕獲したイノシシやシカを受け入れてほしい」といった声がある。しかしセンターでは受け入れができない。それは圧倒的に人手が足りていないからだ。この数ヶ月前はセンターで捌いておられる方の体調により1日2頭しか捌けない時期もあったそうで、一旦2人体制になり捌ける頭数も増えたが現在は再び一人になっている。1日に解体できる量は5~6頭といったところでしょうか。固体が少ない日もあるが、土日になればセンターの8割の搬入を担っている豊北・豊田の猟友会が集団でまき狩りをされるのでたくさんのシカやイノシシが入ってくる。それを「受け入れられない」と断る事態も起きている。そうなれば猟師さんは山に穴を掘って埋めなければならない。これは私も実地に猟友会のみなさんに連れて行ってもらい、どれだけ大変かを目の当たりにしたのですが、何十㎏もある個体を山から引っぱり出すところからなので二時間以上はかかりますし、へとへとになってしまいます。これでは設置目的の負担軽減とまったく逆だ。一方で、受け入れたセンターでは一人で食事をする間もなく捌き続けている状態だ。猟師のみなさんには捕獲に専念してもらい、センターの方には体を壊すことなく解体・加工をしていただいて捕獲したシカとイノシシを有効活用する。この流れがもっとスムーズに動き、相互に矛盾にならないような工夫が必要ですし、そのために行政が積極的にかかわって支えなければならない。現状の解決に向けてもっと支援をしていただいきたいのですがどうでしょうか。

岡本農林水産部長 これまでも利用者サービスの観点から施設の中身の整備など指定権利制度の枠組みのなかで協議・支援をおこなってきた。目標処理頭数は600頭ということでやっていただいている。近年目標に対してかなりの搬入がある。運営方法の改善などは指定管理者と協議をして対応を考えていきたい。

本池 ぜひ協議はしてほしいが、いくら自主事業とはいえジビエは家畜とは違う。たくさん入ってくる日もあればまったくない日もある。私も現場を見て実感させられたのですが、たとえば鉄砲でしとめたシカでも当たりどころによっては多くが廃棄に回ってしまい、まったく食肉として提供できない状態のものもあるのです。わかりやすくいえば、70キロのシカからとれる肉が10キロのときもあれば3キロしかないときもあるということです。業者が採算のことだけ考えれば、そういった傷みの激しいものや見るからに肉付きの悪い個体は受け入れないほうがいいし、極論だが、コンスタントにジビエがほしければ敷地内でシカやイノシシを育てるのか、逆に儲からないからやめてしまうのか、となる。しかしそれではだめで、しっかりとジビエセンターに機能してもらわなければそのしわ寄せは捕獲にいきますし、さらにはそのことが被害対策を阻害し、農業生産にも関係する。業者ができる部分や、できないのであればなぜできないのかをよくリサーチして、行政として支えることができる部分をもっと見直していかなければ、今いる人も疲弊してしまい、国の補助金まで使って建てた施設を生かすことができなくなります。人手の問題に加え、搬入状況にあった施設改修も必要かと思うがどうか。(クレーンや保管冷蔵庫など)。

岡本農林水産振興部長 改善点については要望があるので、なにも対応しないのではなく指定管理者制度の枠組みのなかで対応できるものはしっかり対応しそれ以外も検討していきたい。

本池 県内の自治体では下関のような施設がうらやましがられている。なぜかというと、罠猟免許取得者が増えている一方で、捕ったもののそのあとどうしていいかわからない、一人で処理しなければならず困る方が非常に多いからだそうだ。捕獲したものを一人で埋めたり捌いたりしなければならないのと、そうでないのとでは捕獲に参加する意欲にも顕著に違いが現れる。下関の特徴として指定管理者として食肉加工もしている業者が入っているので、加工技術も販路に関する強みもある。全国の約400箇所あるジビエセンターのなかでも非常によい条件をもった施設ではないか。下関ジビエの販売に関しての市のとりくみと、販売先での評価はどうか。

山本産業振興部長 新商品の開発や販路拡大の補助をしており、ジビエについては下関の地域資源として山口県からイノシシ肉とシカ肉が指定されている。販路は着実に拡大している。

本池 産業振興部には有害獣対策によって出たジビエの有効活用という部分で、販売と市民への普及に関しては今後とも力を入れていただきたい。最後になるが、害鳥獣被害が拡大する根本的な要因としてあげられるのが、旧郡部の人口減少・高齢化です。農業で生活ができなくなって人が住まなくなり、農地が荒れ、山と人間の営みのある土地との境界がなくなってきたために、人間の領域である農地にまで獣が出てくるようになったのだと、多くの方が指摘されています。これまでの防護・捕獲に加えて近年「生息地管理」がいわれているのも、そのような意味だと思います。生息地管理についての説明をお願いする。

岡本農林水産振興部長 とりくみについて説明する。県農林事務所において有害獣につよい集落事業が実施されている。今年度から市と県が一緒になって地域ぐるみ推進チームを設置している。

本池 関係者の方々のお話をうかがうなかで、有害鳥獣被害対策は農業を守ることでもあるが、農業を振興していくことが有害鳥獣被害対策でもあるのだと教えていただいた。 前田市長は市長選のさい、「旧郡部の本気の再生」を掲げておられた。旧郡部の再生は第一次産業の振興策なしにはないものだし、どのような政策を打ち出すのかが重要だ。そのうえでも、今、現場を一生懸命支えておられる方々が抱えている切実な問題に真剣に向きあい、一つずつ解決していくとりくみが必要ではないか。先に質問しましたスクールバスについてもそうだが、現場の方々が直面している問題は非常に具体的だ。これに向きあうなかでこそ、本当に有効な振興策が見えてくるのではないか。地道ではあるが、そうした視点からの施策を強めていただくことを訴え、一般質問を終わる。